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学年は後輩ですが、『ヒルヤスミ』のスタッフではユカナよりも半年ほど先に参加した先輩になります。
ユカナとはいつも楽しそうに、にこにこ笑いながら話をするショウくん。放送作業の上手な、可愛い弟のような存在です。
『…でも、教科書の写真に落書きってしちゃいますよねぇ』
『そうそう、文学作家の髪の毛がカラスになって飛んでっちゃうとか…』
トークを続けるミキさんの後ろに立つと、ミキさんはしゃべりながら腰を上げます。ショウくんは、静かに椅子を引きます。
(何をするんだろ?これがSE?)
『…でも、あの分厚い教科書一冊全部にパラパラ漫画よぉ…』
『すごいですねぇ、それで、今は現代美術家ですかぁ。』
ミキさんは変りなくトークを続けていますが、机にひじをついて足伸ばし、足を広げてお尻を突き出すようにします。
ショウくんは…えっ!?あっ!…ミキさんのスカートをめくってお尻の間をさわり始めました。
『…美術大学を出て、ニューヨークで3年修行して、何か賞をとって…』
ショウくんは、ユカナをちらっと見て、少し困ったような真面目な顔で手を動かしています。
びっくりして見ているユカナの目の前で、ミキさんは少しだけ、頬をピンク色にして、トークを続けています。
『…そ、そうですね、やっぱりそういう人が芸術家っていうのになるんですね。』
『でも、ハダカの女の子にアニメの絵をペイントしたり…今もやっぱり変な芸術してるみたいだけど。こないだ見た個展は音楽も自作ですごかったよぉ…』
ミキさんはショウくんの手の動きに合わせるように目をほそめ、うれしそうに表情を変えますが、トークはそのままです。放送中のトークは全校に流れています。ユカナもなんとかミキさんに合わせてトークを続けています。
『なんだか、ライブみたいですね。』
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