出会い-無料BBS
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「俺はすごく楽しかったけど…また、会えるかな?」
「…えっと…あの、ごめんなさい。私の方からお願いしたんですけど、やっぱり、だめです。こういうの彼氏に悪いから…もう会えません。今回だけで。」

マミは目を伏せながら、硬い口調で僕の誘いを断りました。

「…そっか…うん…わかった。楽しかったよ。ありがとうね。」

ぎこちない空気の中、食事を終えました。ほとんど会話もなく、外の景色を眺めながら、最後のコーヒーを飲んでいます。
正午前の日差しの中、低いビルが並ぶ通りを車と人が流れ、街は妙に白く見えます。コーヒーは濃すぎて、苦い味が口に残ります。

「あの…」

テーブルの向かいのマミが、手を伸ばし、僕の手を握ります。少し潤んだ瞳で見上げながら、僕にだけ聞こえる声で言います。

「…あの…でも…私じゃなくて…私じゃなくって、小学生のマミちゃんは、おにいちゃんが大好きになっちゃったみたいです。」

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